
結納品を用意しようとして、点数の違いや地域によるしきたりの差に戸惑っていませんか。「5点・7点・9点、どれを選べばいい?」「相場はいくら?」——20年以上この分野に携わってきた私が、両家が納得できる結納品の正解をすべて解説します。
結納品とは何か
目録が付いているものが本来の結納品
結納品とは、婚約の証として男性側から女性側へ贈る品のことです。本来の結納品には「目録(もくろく)」が付いており、何を・いくつ贈るかを書き記したリストが添えられます。
金封(祝儀袋)に結納金を入れて渡すだけでは、正式には「結納品を贈った」とは言いません。現在は金封のみの略式スタイルも増えていますが、正式な結納を行うのであれば目録付きのセットが基本です。両家が金封のみで合意しているなら、それが正解です。ただし「なんとなく金封だけにした」という流れは、後々トラブルの種になることがあります。
準備は男性側が主体。でも「両家の足並み」が一番大切
男性側が用意する結納品に対し、女性側も「受書(うけしょ)」や「結納返し」の準備が必要になります。どこまでの品を揃え、どのような形式で交わすのか。あらかじめ両家でしっかりと内容をすり合わせ、納得した形で当日を迎えられるようにしましょう。
点数別セットの内容と選び方
5点セット——指輪なしの基本セット
5点セットの基本的な内容は「松・竹・梅・鶴・亀」の5品目です。結納指輪を交わさない場合や、シンプルに結納を済ませたいカップルに向いています。費用も最も抑えられるため、略式結納で行う場合に多く選ばれます。
7点セット——指輪ありの標準セット
7点セットは5点セットに「指輪・高砂(たかさご)」の2品目を加えたものです。婚約指輪を結納の席で一緒に飾る場合は、7点セットが標準的な選択肢になります。婚約指輪を準備している方は、7点セットを選ぶケースが最も多いです。
9点セット——最も格式の高いセット
9点セットは7点セットに「するめ・昆布」などを加えた、最も格式の高い構成です。両家ともに正式な結納を重んじる場合や、伝統を大切にしたい家柄では9点セットが選ばれます。飾り付けも豪華になるため、費用は最も高くなります。
💡 専門家からのアドバイス
指輪を交換するなら7点セット、指輪がないなら5点セットが正解です。「なんとなく豪華にしたい」という理由だけで9点セットを選ぶ必要はありません。両家のスタイルに合った点数を選ぶことが、後悔のない結納につながります。
地域による違い——事前確認が絶対に必要
関東は「シンプル」が主流
関東では、飾りが控えめでスッキリとした結納品セットが一般的です。松・竹・梅の飾りも小ぶりなものが多く、全体的に派手さを抑えた上品なデザインが好まれます。地域性として、過度な装飾をせず、伝統的な品目を整然と揃えるスタイルが定着しています。
西日本は「豪華」が文化
関西をはじめとする西日本では、松・竹・梅・鶴・亀の飾りが豪華なセットが一般的です。飾りつけの見栄えを重視する傾向が強く、関東のものと並べると一目でわかるほど装飾が異なります。特に地方では、豪華さがそのまま誠意の表れとして受け取られることもあります。
⚠️ 必ず事前に確認してください
地域によってしきたりは大きく異なります。「関東出身の男性側」と「関西出身の女性側」という組み合わせで、コンパクトな結納品を持参したことで相手の家族が戸惑った、というケースは珍しくありません。購入前に必ず相手方の地域の慣習を確認し、両家で方針を合わせてください。
結納品の相場・費用感
金封のみの場合——1,000〜2,000円程度
婚礼用の金封(結納金を入れる祝儀袋)のみを用意する略式スタイルでは、金封自体の費用は1,000〜2,000円程度です。結納金の金額とは別に、金封代がかかります。略式での結納が両家で合意済みであれば、このスタイルは十分に有効な選択肢です。
結納セットの場合——20,000〜50,000円
結納品セットの相場は20,000〜50,000円です。最も多く選ばれるのは30,000〜40,000円台のセットです。この価格帯であれば、品質・見栄え・費用のバランスが取れた商品が揃っています。
セットの価格帯と選び方
| 価格帯 | 特徴 | こんな方に |
|---|---|---|
| 1,000〜2,000円 | 金封(祝儀袋)のみ | 略式で金封だけ用意したい場合 |
| 20,000〜29,000円 | シンプルな5点セット | 費用を抑えてコンパクトに済ませたい |
| 30,000〜40,000円 | 7点セット・スタンダードな飾り | 指輪あり・標準的な正式結納を行う |
| 41,000〜50,000円以上 | 9点セット・豪華な飾り | 西日本・格式を重んじる家柄 |
最近の傾向——コンパクト化が進んでいる
「仰々しくなりすぎない」が現代の選択基準
かつては豪華で大きな結納セットが主流でしたが、現在はコンパクトなものが増えています。「相手に過度な負担をかけたくない」「飾り場所の問題」「費用の実用的な配分」といった理由から、よりコンパクトなセットへの移行が進んでいます。特に都市部では、結納品の「豪華さ」よりも「両家の雰囲気に合っているか」が重視されるようになっています。
金封のみ・略式結納も増加中
正式な結納品セットを用意せず、金封のみで結納を済ませるケースも増えています。また、結納自体を行わず、両家の顔合わせ食事会に切り替えるケースも多いです。どのスタイルを選んでも、形式よりも「両家がしっかり合意して進める」ことが何よりも大切です。
💡 専門家からのアドバイス
大切なのは「どちらの家も納得しているか」です。男性側だけが決めた、女性側に合わせすぎた——どちらのパターンも後悔の原因になります。形式にとらわれすぎず、両家で率直に話し合った結果が、あなた方にとっての正解です。
よくある疑問
Q1. 結納品はどこで買えますか?
百貨店の婚礼用品コーナー、専門の結納品店、AmazonやRakutenなどのECサイトで購入できます。ECサイトは価格が幅広く比較しやすいですが、サイズ感がわかりにくいため、写真と寸法をよく確認してから購入してください。百貨店や専門店でスタッフに相談しながら選ぶのが安心でおすすめです。
Q2. 結納品は使い回しできますか?
結納品は一度きりの使用が原則です。受け取った側は式後に飾り品を一定期間飾っておくのがマナーとされており、使い回しは失礼にあたります。レンタルサービスを利用する場合は、双方の家族が納得していることが前提です。
Q3. 結納返しは何を用意すればよいですか?
結納返しとは、男性側からの結納品に対し、女性側も同様に結納品のセット(目録や熨斗など)を用意して贈ることを指します。これとは別に、婚約指輪などの「婚約記念品」をいただいた場合は、そのお返しとして「時計・スーツ・革小物」といった形に残る実用品を贈るのが一般的です。金額の目安は、いただいた結納金の「半額」程度の地域もあれば、「1割」とする地域などあり、大きく異なるため、事前に両家で確認しておくのが最も安心です。
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まとめ
- 本来の結納品は「目録付き」。金封のみは略式スタイルと理解しておく
- 結納品は男性側が用意するのが基本。費用負担も男性側
- 指輪あり→7点セット、指輪なし→5点セットが選び方の正解
- 相場は20,000〜50,000円。最多選択は30,000〜40,000円台
- 関東はシンプル、西日本は豪華——必ず相手方の地域慣習を確認する
- 現在はコンパクト化・略式化が進んでいる。形より両家の合意が最優先
- 結納返しの金額は地域によって異なる。事前に両家で確認するのが最安心


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